リーゼ・マイトナーさんの甥、オットー・フリッシュさんの自伝に出てくる科学者(60)オーア・ボーアさんとの共同研究でノーベル物理学賞を受賞:B・モッテルソンさん

▼フリッシュさんの自伝でモッテルソンさんは「オーアとモッテルソンの共同作業は四半世紀に渡って続き、原子核の挙動の多くを詳細に説明し」た(p.227)と紹介されている。
▼モッテルソンさんはドクターを取得したあとハーバード大の奨学金を得てニールス・ボーア研究所でポスドク修行を行う。世界中から優れた科学者が集まり、オープンに情報交換する環境がフィットし、以後、コペンハーゲンを拠点にする。

ベン・モッテルソン Ben Mottelson 1926-
1926年、イリノイ州シカゴ生まれ。父は技術者。
教育
1939年(13才)WWII
戦争中に地元の高校を卒業。アメリカ海軍に所属し将校訓練のためパデュー大学に入学。
1945年(19才)WWII終戦
1947年(21才)パデュー大学でB.S.
1948年(22才)結婚。
1950年(24才)ハーバード大学でPh.D.(指導教員はジュリアン・シュウィンガーさん)。
活動
1950年(24才)奨学金を得てニールス・ボーア研究所でポスドク(1951年まで)。オーアさんと原子核の集団運動の研究を開始。オーアさんとレインウォーターさんが原子核モデルを開発(1951年まで)。
1952年(26才)U.S. Atomic Energy Commissionの奨学金を得て引き続きニールス・ボーア研究所に所属。オーアさんと原子核の理論モデルと実験値の比較研究(1953年まで)。
1953年(27才)コペンハーゲンでCERNの理論研究グループに所属。「殻模型によって記述される核子の独立粒子運動」と「液滴模型によって記述される核子の集団運動」を統一的に記述する集団運動模型を発表。
1957年(31才)Nordic Institute for Theoretical Physics (Nordita)で教授。ジョン・バーディーンさん、レオン・クーパーさん、ジョン・シュリーファーさんが超伝導を説明するBCS理論を発表。
1958年(32才)原子核での超流動状態を発見。「有限量子多体系としての原子核」概念を提唱。
1959年(33才)カリフォルニア大学バークレー校で客員教授(春学期)。
1969年(43才)オーアさんと共著でNuclear Structure Vol.1を発表。核構造物理学の教科書。
1971年(45才)デンマークに帰化。
1975年(49才)オーアさんと共著でNuclear Structure Vol.2を発表。
ノーベル物理学賞をオーアさん、レインウォーターさんと共同で受賞(集団運動模型の提唱)。
1983年(57才)再婚。
1993年(67才)European Centre for Theoretical Studies in Nuclear Physics and Related Areas (ECT)で所長(1997年まで)。

▼師匠・弟子・関係筋
師匠
□ ジュリアン・シュウィンガー Julian Schwinger 1918-1994 アメリカの理論物理学者。1965年、ノーベル物理学賞を朝永振一郎さん、ファインマンさんと共同受賞。
関係筋
□ ジェームス・レインウォーター James Rainwater 1917-1986
■ リチャード・ファインマン Richard Feynman 1918-1988
■ オーア・ボーア Aage Bohr 1922-2009

※オットー・フリッシュ著 松田文夫訳 「何と少ししか覚えていないことだろう-原子と戦争の時代を生きて-」 吉岡書店、2003年。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%83%E3%83%86%E3%83%AB%E3%82%BD%E3%83%B3
https://en.wikipedia.org/wiki/Ben_Roy_Mottelson
https://www.nobelprize.org/prizes/physics/1975/mottelson/biographical/